心の作用には5種類あるよ!ということを書いてきました。
- 正しい知識(正知)
- 誤解
- ことばによる錯覚
- 睡眠
- 記憶
今回はその3つ目の『ことばによる錯覚』について書いていきます。
目次
前回のお話は切り株が確かにそこにありました。

あった上での思い込み、誤解です。
ここでは実体、基盤がなくことばによって起こる心象です。
現代では、文字による錯覚もあると思います。
確証もなく、ことばだけに振り回される人々を最近よく目にしますね。
何も考えずに、思ったまま批判ばかりする人達。
そこにはどのような心の動きがあるんでしょうか。
「相手を正したい!」
そういう心理もあるでしょうね。自分は良い行いをしているという正義感。
「相手に勝ちたい!負かしたい!」
負けず嫌いは悪くないと思いますが、過剰になりすぎると周りが見えなくなってしまいますね。
「討論が好き!」
そういう人もいますよね。
それぞれにいろんな感情があっての発言、書き込みだとは思いますが
それが、現代の社会問題になりつつあります。
これは、ヨガ的にいうと、感情のお馬さんの暴走ですね。しっかりと手綱を引けていない、抑制できていない状態です。
感情と行動が直結していて、御者が役割を果たせていません。

すこし止まって考えたら、理解出来ることってたくさんありますよね。
行動する前に一呼吸つけばいいのに。
そう思う場面もたくさんあります。
自分で心のコントロールができていないと
よく考えようともせず、すぐに結論に結びつけたがるんですよね。
話が大きく逸れてしまいましたが
ヨーガスートラにこんな例え話がありました。
「ジョンが車を整備工場に入れようと思って運転をしていく途中、タイヤが全部パンクしてしまった。それで車輪を全部外して、修理に預けた。ところが家に向かうときスピードを出しすぎて、事故を起こしてしまった」
よく考えたらおかしな箇所がいくつかありますよね。
分かります?
このように、『ことばによる錯覚』も心を働かせる作用の一つとなります。
今までお話ししてきた、正知、誤解、ことばによる錯覚この3つは
苦痛に満ちたもの〔煩悩性のもの〕らしいです。
苦痛なきもの〔非煩悩性のもの〕もあるのでこれはまた次の機会に書いていきますね!